粗筋

ホームセンターの従業員、マッコールは日付が変わってからカフェで読書をするのが日課だった。そこで出会った少女娼婦が巻き込まれた犯罪を切っ掛けに、「見えない人」であるマッコールの世直しが始まる。

感想

薄っぺらいなあ…。
よくある2足草鞋、昼の顔は善良なる市民、夜の顔は…、って奴です。
同系統の作品との違いを上げるとするならば、通例は裏の顔を知り合い(大抵恋愛対象)にバレるかバレないかの瀬戸際のスリル、その知り合いが弱みであることを敵に握られ、助けに向かう、アクション&ラブロマンスが見どころですね。対し、今作は敵の接近を察知するや家を捨てる身の軽さ。前者が「人との触れ合い繋がりあい」を求めるものだとすれば、後者は「『助ける者、正す者』」の意味合いが強く出ています。
只それ故に、見る者の「変身欲求」を充足させてくれるものではない。最初から最後まで超然として、自分の信義に従い殺しを続けるのですから。葛藤も懊悩もなく、完全殲滅まで止まらないキリングマシーン。自己投影するには、余りにもかけ離れた存在。
つまるところ、この設定である意味がない。「昼の顔」のシーンの深みがない訳です。

見どころを上げるとするならば、後半のホームセンターでしょうか。照明が途切れ途切れに点く館内。吐息一つ、鼓動一拍響き渡りそうな静謐を彩るキアロスクーロ。終幕に向けて静かに、しかし着実に盛り上がりを見せるBGMと、冷酷無比な主人公の暗殺の流れが絶妙にマッチして、心昂ぶるものがありました。
が。


総論
これ130分も尺なくて良いよね。

コメント

tyler
2014年10月28日10:45

ストイックデンゼルさん割と好きだったけどなあ。まあ設定に違和感を感じるのもわかる。最近の映画短いから余計長く感じるのは確かだな。

マイコロス
2014年10月29日12:20

個人的にCIA過去編まるまるなくても成立するのがねえ。

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