タイラーさん、すまんかったな…。

粗筋
天才科学者のウィルは、彼が「トランスセンデンス/超越」と呼ぶ画期的な技術を研究中に凶弾に倒れる。余命わずかの身となった彼が喪われることに耐えられない妻のエヴリンは、禁断の行為に手を染める。彼の人格をデータ化して、トランスセンデンスに組み込むというものだ。彼女の目論見通り、彼の死後、Aiとしての「ウィル」が誕生した。彼を襲ったテログループの手を逃れるためにインターネット上にアップロードされた「ウィル」は瞬く間にその力をつけ、やがては文明そのものを変革させることになる。

感想
金の無駄かな?(直球)
出出しは良いんだけど、時間が経つにつれてどんどん粗が目立ってくるし、おまけに何が言いたい映画か一切分からないままに後半1時間が展開されるので、「?」を頭に浮かべたままエンドロールを迎えます。


細かい粗から云うと、何でお前天候を支配するレベルの力持ってるのにトラックに迫撃砲積む程度のクソチンケなテロを2回も食らうねん!
あと恐怖の自己破壊ウイルスで死ぬっていうオチ!誕生して5分で自分のコードを書き換え始めるという描写してたの忘れたの?自己保存の観念が完全に欠落してませんかね?

物語の骨子とかに関わること言うと、キャラクターが一人も立っていません。彼らの主張であるとか、行動を肯定するような表現努力が余りにも乏しい。なんでさあ、お前ら「ウィル」殺そうとするの?っていうのが全く見えてこない。インターネットと同化した「ウィル」を殺すことは文明を消滅させることに等しい。なら、その行為を正当化出来る理由の「表現」が必要でしょ?「なんか悪そうじゃん」程度で文明滅ぼすのかよお前。
最後に「ウィル」自身の行動についてなのですが、電子の海の存在になった彼は、エヴリンの「何」を愛していたのかが甚だ明確でないのもこの映画の大きな欠陥だと感じた。エヴリンの「人格、精神」なら、彼はさっさとエヴリンの人格をデータサンプリングするのが道理だろう。彼女の言動なり行動は、その精神がイデアだとするのなら、ただの洞窟に映った影にすぎないのだから。
ここで問題にしたいのは、彼女の「肉体に根差した人格」を愛している場合。「これで君に触れられる」とあったことから分かるとおり、「ウィル」は肉体を喪失していることに深いコンプレックスを抱いているのは事実。だから(ここからはなかったことに対する願望なんだけど)、この映画が取るべきだったエンディングとしては、コンピューターウイルスによってデータ存在である彼が消えることではなくて、彼が巨大な研究所で培った先進技術も何もかも、彼が再び肉体を取り戻すことであり、ネットから自らを切り離して、「一人の人間」としてエヴリンに対峙する、という展開だったんじゃないかなあ。


以上総評しますと。
脚本家は腹を切ってわびるべきではないでしょうか。

コメント

中の人
2014年6月29日15:05

ああぁ。
結構楽しみにしていましたが、その程度だったとは。
レンタルまで待とうかなぁ。

tyler
2014年6月30日10:57

地雷処理してしまいましたかw必死にノーランブランドで売っていますが、ハリボテなんですよね。まあデビュー作ですしね、これから良い作品を撮るかもわかりませんよ

マイコロス
2014年6月30日15:20

>な

その程度ですね

>た
映像自体は嫌いじゃなかったんで、今後期待ですな

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