粗筋

更生プログラムを終えた中年男のゲイリーは高校時代にやり残したこと、故郷ニュートヘイヴンの12のパブを梯子酒するというバカげたチャレンジを、当時の仲間5人組でもう一度すべく呼び集める。
周り4人が飽き飽きしている中一人ハイテンションのゲイリー。しかしバーのトイレでのいさかいを原因に、ニュートンヘイヴンで起きている奇妙な事態に5人はいやおうもなく巻き込まれていく…。

感想
(人生一般と、映画文化に対する)ノスタルジア、成長することによる全能感の剥奪、酩酊によって起こる既存観念の破壊とカタルシス、古き良きイギリスの衰退とアメリカナイゼーションの進行への忌避感、笑いの中に混じる一抹の寂しさ。これらが渾然となって押し寄せてくる。この映画のレビューは系統立てたものとして書けない。何故ならこれは酔っ払いの映画なのだから。忙しい世を生きる大人が、仕事の後、休日の日に飲酒(=映画という非日常)の中でひと時見る幻惑の世界なのだ。そこには時間(子供ー大人)も、時代(13世紀から続くパブ文化と、スタバ文化)も、格差(弁護士事務所長の友人と、無職のゲイリー)も存在しない。
全ての思考が、感情がないまぜになった後は夢から覚めるだけだ。それが終わりの来ない現実だとしても、人々は立ち向かわなくてはならない。それが映画の最後、人類全てに課せられたディスとピアに似た過酷な現実だとしても。

コメント

中の人
2014年4月21日13:20

ひ>
両作品ともにダークな笑いを作り上げていますよね。
今回もそんな感じかと期待していましたが…まぁ好きなんで見ますw

酔っ払い映画は先にハングオーバーが席巻しましたし、難しい所だったのでは?

マイコロス
2014年4月22日20:39

まあでも3部作扱いだしね、何とも言えぬシニックな笑いは通底したものがあるよ。

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