ディクテーター 身元不明でニューヨーク 鑑賞
2012年9月14日 趣味粗筋
北アフリカの小国の元首アラディーンは典型的な独裁者。気に入らない者は片っ端から処刑、テロ兵器を作って世界を威嚇するなどして、遂には国連から武力措置の通告を受けた。なんとか攻められることだけは阻止しようと国連でのスピーチにむかったアラディーンだが、ホテルで何者かに拉致されてしまう。何とか脱出した彼だが、TVでの中継では自分の替え玉が兵器破棄、平和憲法批准の宣言をしていた。何とかとして自分の独裁を守ろうと奮起した彼は、NYの政治難民の集まる雑貨店に潜り込むのだが…。
感想
最☆高!チアメを超える風刺コメディーの誕生!
先ず良いのはオゲレツなジョーク、非常にブラックなジョークが満載のところ。日本の「ギャグ」って基本的にきれいなものが多いから、受けるのはいいとと中学生まで。その点メリケンジョークはアクが強いからおっさん向けだね。ヘリコプターツアーでの誤解のシーンとか、出産のシーンには劇場内で爆笑の嵐がわいていた。
もう一つ良いのはアメ公の「風刺」っていうのは学ぶものがあるところ。別に何も目新しいことは言っていない。ただ問題の根本奥深くを突く鋭さを備えている。日本の「風刺」っていうのは問題そのものを取り上げるんじゃなくて、とにかく誰かを、何かの組織を、どこかの国を徹底的に馬鹿にしよう!レッテルを貼って自分たちより下のものとして貶めよう!っていう弱者の僻みから出発している。だから問題の解決方法になんて誰も目を向けない。馬鹿にすることしか出来ないんだから熟議の場なんて出来る訳がない。レッテルのカタログだけを充実させることが「政治問題への関心」だって思ってるクソ馬鹿共が2chやブログで息まいてるだけなんだから、そいつらに触発された若者も只の馬鹿になっていく。新聞の一コマ批評なんて政治家を馬鹿にすることしか考えてないだろ?嘆かわしいことだね。
その点海外の風刺は問題そのものを追求する。このディクテーターのラスト、「独裁制は最高だ!」と言いながらその実、それが指しているのはアメリカが、先進国が陥っている民主主義の欠陥だ。スウィフト的な手法で描き、そして最後のあの告白シーンの感動。あれこそが風刺の本質だ。
下らなさ、そこに垣間見える風刺の精神。コメディー映画とはこうあるべしとの見本のような映画。是非皆さんもご覧ください。
北アフリカの小国の元首アラディーンは典型的な独裁者。気に入らない者は片っ端から処刑、テロ兵器を作って世界を威嚇するなどして、遂には国連から武力措置の通告を受けた。なんとか攻められることだけは阻止しようと国連でのスピーチにむかったアラディーンだが、ホテルで何者かに拉致されてしまう。何とか脱出した彼だが、TVでの中継では自分の替え玉が兵器破棄、平和憲法批准の宣言をしていた。何とかとして自分の独裁を守ろうと奮起した彼は、NYの政治難民の集まる雑貨店に潜り込むのだが…。
感想
最☆高!チアメを超える風刺コメディーの誕生!
先ず良いのはオゲレツなジョーク、非常にブラックなジョークが満載のところ。日本の「ギャグ」って基本的にきれいなものが多いから、受けるのはいいとと中学生まで。その点メリケンジョークはアクが強いからおっさん向けだね。ヘリコプターツアーでの誤解のシーンとか、出産のシーンには劇場内で爆笑の嵐がわいていた。
もう一つ良いのはアメ公の「風刺」っていうのは学ぶものがあるところ。別に何も目新しいことは言っていない。ただ問題の根本奥深くを突く鋭さを備えている。日本の「風刺」っていうのは問題そのものを取り上げるんじゃなくて、とにかく誰かを、何かの組織を、どこかの国を徹底的に馬鹿にしよう!レッテルを貼って自分たちより下のものとして貶めよう!っていう弱者の僻みから出発している。だから問題の解決方法になんて誰も目を向けない。馬鹿にすることしか出来ないんだから熟議の場なんて出来る訳がない。レッテルのカタログだけを充実させることが「政治問題への関心」だって思ってるクソ馬鹿共が2chやブログで息まいてるだけなんだから、そいつらに触発された若者も只の馬鹿になっていく。新聞の一コマ批評なんて政治家を馬鹿にすることしか考えてないだろ?嘆かわしいことだね。
その点海外の風刺は問題そのものを追求する。このディクテーターのラスト、「独裁制は最高だ!」と言いながらその実、それが指しているのはアメリカが、先進国が陥っている民主主義の欠陥だ。スウィフト的な手法で描き、そして最後のあの告白シーンの感動。あれこそが風刺の本質だ。
下らなさ、そこに垣間見える風刺の精神。コメディー映画とはこうあるべしとの見本のような映画。是非皆さんもご覧ください。
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