映画ミレニアム鑑賞 +信長協奏曲
2012年2月14日 趣味粗筋
月刊誌“ミレニアム”の発行責任者、ミカエル・ブルムクヴィスト(マイケル・ニグヴィスト)は、名誉毀損の裁判で敗訴し、“ミレニアム”から離れることになる。そんな彼の身辺を調査する謎の女。天才的なハッカー技術を駆使し、あらゆる個人情報を収集、黒の革ジャンに鋲打ちのベルト、鼻ピアスというルックスの彼女の正体は、警備会社の調査員リスベット・サランデル(ノオミ・ラパス)。やがて、ミカエルのもとに一本の電話がかかってくる。それは、リスベットに調査を依頼していた大企業ヴァンゲルグループの元会長ヘンリック・ヴァンゲル(スヴェン=ベルティル・タウベ)からの面会の申し込みだった。突然のことに戸惑いながらもスウェーデン北部のヘーデビー島を訪れるミカエル。ヘンリックは彼に姪ハリエット(エヴァ・フレーリング)の写真を差し出し、事情を説明する。1966年9月22日、ヴァンゲル一族の家族会議の日、“会って話がしたい”とヘンリックに告げていたハリエットが忽然と姿を消した。捜索の結果、彼女は何者かに殺され、遺体は遺棄されたという結論に。だが、ハリエットがヘンリックの誕生日にプレゼントしていた押し花が、今でも毎年贈られてくるという。自分が生きているうちに真相を知りたいと願うヘンリックは、ミカエルに真相究明を依頼するのだった。調査を開始したミカエルの前に、次々と明らかになるヴァンゲル一族の隠された過去。ハリエットの父は、ナチに加担していたヘンリックの弟。両親の酒浸りが問題になったことで、ハリエットはヘンリックのもとに引き取られていた。その後、ハリエットの父は海岸で溺死する。そして、ミカエルはハリエットの残した日記帳から、謎の電話番号を発見。一方、リスベットもミカエルのPCをハッキングし、その電話番号に辿り着く。その数字から衝撃の事実を導き出したリスベットは、謎を解くヒントをミカエルにメールで送信するが……。
感想
映画作品として捉えるなら一級品。が、小説の映画化と捉えると少し物足りない。
ファイトクラブを彷彿とさせるクセとキレのあるOPに始まり、息もつかせぬ高速展開。フィンチャー作品に言えることは冗長な場面がない。ワンカットがとにかく短いし、会話部分も対話する2人を映すのではなくて移動シーンを見せる中で済ませることで、情報を詰め込むことに長けている。BGMをまるで効果音のように使うことで、観客を飽きさせない工夫もされている。
では物足りないところはどこだったか?一つは数年前に作られたスウェーデン版の方が「原作の再現」という意味では良かったこと。フィンチャー版のリスベットもミカエルも少し美男美女過ぎたかな。勿論2人ともキャラクターとしては頭が良いんだけど、インテリチックというよりは退廃感を漂わせる知的キャラの方が小説に合っていたように思う。それとスウェーデンの寒さが余り感じられなかったのも残念だね。
もう一つケチをつけるなら、ミレニアム編集部側の描写が殆どすっ飛ばされていたこと。小説はミカエル側とリスベット側の描写が行ったり来たりしていて、ミカエル側の描写では編集部内の動きの比重が前半後半では大きかったのに、この映画の中では全く語られていなかった。特にヴァンネルストレム(悪役)側のスパイが居る話がスルーされていて、何故ミカエルが最初の裁判で敗訴したか、の謎解きがなかったのは至極残念だった。
でも傑作です。ソーシャルネットワークから僅か1年。深みを増すフィンチャーの世界を堪能してください。
~~~~~
信長協奏曲6巻
見所:天王祭。もろ地元ネタで読んでて嬉しくなった。
信長協奏曲のオチ考察
信長が2人居ることを知っているゆき(下女で武田のスパイ)が秀吉弟と忍者つながりで接触
↓
秀吉弟が兄を天下人にするため光秀(真信長)を暗殺しようとする。光秀は深手を負う
↓
始末したと思った秀吉弟は光秀の頭巾を被り、本能寺に居る信長(現代人)を殺そうと挙兵
↓
光秀は重傷を負いながらも本能寺に先回り、信長に秀吉弟の謀反を進言
↓
信長がうろたえている内に軍勢が寺に到着。光秀は信長に逃げるよう命じる
↓
火のついた寺を逃げる内に信長は転落して現代に戻る。光秀は最後に本物の信長として敦盛(幸若舞)を踊る。(教養のない現代人信長は人間五十年~を知るわけがないのでこれは光秀しかありえない)
↓
秀吉弟は兄に褒めてもらえるかと思っていたが、秀吉が弔い合戦を歓呼。追われることになる
↓
小栗栖村にて農民の中に紛れ込んでいた秀吉自らの手によって秀吉弟死亡。(秀吉弟は忍者なので普通の農民には先ず殺されない)
弟を手下として雇うときの条件「儂の(天下統一の目的の)ために死ぬまで働け」と6巻での「上に立つ者は自らの手を汚してはなりませんよ」という弟の言葉への応酬の2点で伏線回収。
↓
秀吉は天下統一。信長は現代でのんべんだらりと暮らして終了。
というのが6巻段階での予想ですがどうですかね?歴史の細かいところも作者さんは回収しているので、特に敦盛を本能寺で舞うところは絶対に光秀がすると思っているのですが。
月刊誌“ミレニアム”の発行責任者、ミカエル・ブルムクヴィスト(マイケル・ニグヴィスト)は、名誉毀損の裁判で敗訴し、“ミレニアム”から離れることになる。そんな彼の身辺を調査する謎の女。天才的なハッカー技術を駆使し、あらゆる個人情報を収集、黒の革ジャンに鋲打ちのベルト、鼻ピアスというルックスの彼女の正体は、警備会社の調査員リスベット・サランデル(ノオミ・ラパス)。やがて、ミカエルのもとに一本の電話がかかってくる。それは、リスベットに調査を依頼していた大企業ヴァンゲルグループの元会長ヘンリック・ヴァンゲル(スヴェン=ベルティル・タウベ)からの面会の申し込みだった。突然のことに戸惑いながらもスウェーデン北部のヘーデビー島を訪れるミカエル。ヘンリックは彼に姪ハリエット(エヴァ・フレーリング)の写真を差し出し、事情を説明する。1966年9月22日、ヴァンゲル一族の家族会議の日、“会って話がしたい”とヘンリックに告げていたハリエットが忽然と姿を消した。捜索の結果、彼女は何者かに殺され、遺体は遺棄されたという結論に。だが、ハリエットがヘンリックの誕生日にプレゼントしていた押し花が、今でも毎年贈られてくるという。自分が生きているうちに真相を知りたいと願うヘンリックは、ミカエルに真相究明を依頼するのだった。調査を開始したミカエルの前に、次々と明らかになるヴァンゲル一族の隠された過去。ハリエットの父は、ナチに加担していたヘンリックの弟。両親の酒浸りが問題になったことで、ハリエットはヘンリックのもとに引き取られていた。その後、ハリエットの父は海岸で溺死する。そして、ミカエルはハリエットの残した日記帳から、謎の電話番号を発見。一方、リスベットもミカエルのPCをハッキングし、その電話番号に辿り着く。その数字から衝撃の事実を導き出したリスベットは、謎を解くヒントをミカエルにメールで送信するが……。
感想
映画作品として捉えるなら一級品。が、小説の映画化と捉えると少し物足りない。
ファイトクラブを彷彿とさせるクセとキレのあるOPに始まり、息もつかせぬ高速展開。フィンチャー作品に言えることは冗長な場面がない。ワンカットがとにかく短いし、会話部分も対話する2人を映すのではなくて移動シーンを見せる中で済ませることで、情報を詰め込むことに長けている。BGMをまるで効果音のように使うことで、観客を飽きさせない工夫もされている。
では物足りないところはどこだったか?一つは数年前に作られたスウェーデン版の方が「原作の再現」という意味では良かったこと。フィンチャー版のリスベットもミカエルも少し美男美女過ぎたかな。勿論2人ともキャラクターとしては頭が良いんだけど、インテリチックというよりは退廃感を漂わせる知的キャラの方が小説に合っていたように思う。それとスウェーデンの寒さが余り感じられなかったのも残念だね。
もう一つケチをつけるなら、ミレニアム編集部側の描写が殆どすっ飛ばされていたこと。小説はミカエル側とリスベット側の描写が行ったり来たりしていて、ミカエル側の描写では編集部内の動きの比重が前半後半では大きかったのに、この映画の中では全く語られていなかった。特にヴァンネルストレム(悪役)側のスパイが居る話がスルーされていて、何故ミカエルが最初の裁判で敗訴したか、の謎解きがなかったのは至極残念だった。
でも傑作です。ソーシャルネットワークから僅か1年。深みを増すフィンチャーの世界を堪能してください。
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信長協奏曲6巻
見所:天王祭。もろ地元ネタで読んでて嬉しくなった。
信長協奏曲のオチ考察
信長が2人居ることを知っているゆき(下女で武田のスパイ)が秀吉弟と忍者つながりで接触
↓
秀吉弟が兄を天下人にするため光秀(真信長)を暗殺しようとする。光秀は深手を負う
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始末したと思った秀吉弟は光秀の頭巾を被り、本能寺に居る信長(現代人)を殺そうと挙兵
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光秀は重傷を負いながらも本能寺に先回り、信長に秀吉弟の謀反を進言
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信長がうろたえている内に軍勢が寺に到着。光秀は信長に逃げるよう命じる
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火のついた寺を逃げる内に信長は転落して現代に戻る。光秀は最後に本物の信長として敦盛(幸若舞)を踊る。(教養のない現代人信長は人間五十年~を知るわけがないのでこれは光秀しかありえない)
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秀吉弟は兄に褒めてもらえるかと思っていたが、秀吉が弔い合戦を歓呼。追われることになる
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小栗栖村にて農民の中に紛れ込んでいた秀吉自らの手によって秀吉弟死亡。(秀吉弟は忍者なので普通の農民には先ず殺されない)
弟を手下として雇うときの条件「儂の(天下統一の目的の)ために死ぬまで働け」と6巻での「上に立つ者は自らの手を汚してはなりませんよ」という弟の言葉への応酬の2点で伏線回収。
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秀吉は天下統一。信長は現代でのんべんだらりと暮らして終了。
というのが6巻段階での予想ですがどうですかね?歴史の細かいところも作者さんは回収しているので、特に敦盛を本能寺で舞うところは絶対に光秀がすると思っているのですが。
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