私がどうしても嫌いな漫画
私がどうしても嫌いな漫画
私がどうしても嫌いな漫画
漫画には3種類あります。好きな漫画、無関心な漫画、そして嫌いな漫画です。
無関心と嫌いの違いは何でしょうか?読んだときに何の感想すら浮かんでこないのが無関心、明確な不快感を覚えるのが嫌い、と捉えています。厭と嫌の違いですね。

自分にとって無関心は(幼児向けとかの論外な部分を除けば)萌え4コマやガンガン以降の戦闘しかない漫画ジャンルであり、嫌いな漫画は特定のギャグ漫画です。
先日「鬼灯の冷徹」という漫画を読みました。モーニング連載のギャグ漫画で、地獄の番人である鬼の鬼灯(ほおずき)とその周りの引き起こす珍騒動が面白可愛くて女性層で人気のある作品らしいです。漫画大賞2012にもノミネートされた模様。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1201/16/news096.html
少女向け漫画とかも割かし読む方なのでいざ読んでみたのですが、読んでいる間ずっと不快感を覚えていました。「面白い」という人が多い以上、楽しむべき点はあるのでしょう。しかしどうも受け付けない。自分はどうにもキャラクター固有の要素を掛け合わせることで可笑しさを生むギャグ漫画、というのが受け付けないようです。

特に妖怪、人外系漫画はその傾向が強いのでしょう。妖怪という表象自体が事象、感情概念を名と様態を与えることで可視化具現化したものに過ぎない訳なので、常に属性によって縛られ、また属性「でしかありえない」ものな訳なのですから。
要は妖怪漫画のギャグとは要素と要素の接触=文化的衝突を表したものなので、そこで起きる反応は常に一様、不変です。またその接触で個々の要素は変化しえない。変化したらもうそれは「その」妖怪ではなくなるので、別物になってしまう。

例えば毎話使い捨て妖怪=キャラクターを出して、要素×要素の反応を楽しむ、というのでしたらまだ良かった。が、この鬼灯の冷徹という漫画は常連キャラ(鬼灯、閻魔、桃太郎グループ、ハクタク、小間使い鬼コンビ)の掛け合いが多いギャグ漫画です。同じ反応しか起きえない、要素が変化しえない=成長しない物語を延々見せられるのはどうにも意味があるとは思えないんです。

これが自分が日常系、空気系、萌え系漫画を受け付けない理由でしょうか。意味や成長という幻想を漫画に求めようとするのはどうにも前時代的な気がしますが。

そもそもてめえギャグ漫画が嫌いなんじゃねえのか、と言われるかもしれませんが、そういう訳でもありません。「稲中卓球部」はギャグの中にキャラクターの成長が垣間見える作品でしたし(それを恋愛要素のみに限ってしまったのは残念ではありました)、テルマエ・ロマエはストーリー性や衒学チックなところもあり、長々と読んでいても飽きが来ません。ギャグ漫画の空虚さをアクション漫画的な力みとシュール系の脱力(脱力ばっかりだった気もしますが)で緩和して「清村くんと杉小路くんと」も好きな漫画でした。毎回捨てキャラを出すギャグ漫画としては浦安鉄筋家族も良かったですね。元祖以降はトーンダウンしてしまったのが残念です。


コメント

nophoto
飛鳥葵
2014年10月18日18:11

初めてブログを拝見します。
私は鬼灯の冷徹のファンです
人それぞれなので特に茶々は出しませんが、
そのキャラクターの個性を楽しみ、愛する事も、新しい漫画の楽しみ方だと思います
嫌い と決めつけないで他の漫画も読んでみては如何でしょうか
まあ、鬼灯の冷徹は合わなかったということですが…

自分勝手な発言、そして長文大変失礼致しました
これをきっかけに貴女のブログ、拝見しても宜しいでしょうか
とても興味深い内容なので…
時間があったらコメント残します
よろしくお願い致します

マイコロス
2014年10月22日19:57

私は男です。(>貴女)

は、良いとして
飛鳥葵さんの文面に心底感服致しました。
自分は民俗学、妖怪学の方面が好きで、キャラ消費をするこの漫画に抵抗があり悪しざまに書いた記憶があるのですが、それに対してこちらの非を挙げず、且つこの漫画の良さを伝える姿勢は自分には及ばないものです。自分勝手な性分のため。
弊ブログは拙い内容ばかりですが、こんなものでも何か資するものがあるなら、遠慮なくご覧になってください。
何分過去日記のためコメントに気づくのが遅くなりましたが、以上が返答になります。






(アニメの鬼灯の冷徹はめっちゃ好きだったんだよなあ…。何でだろう…)

nophoto
2014年11月16日6:06

かねがね同じ意見です。
私もアニメは面白く感じたほうです。
何故アニメは面白かったか?
はっきり言うと作者が絡まないからです。作者はこれでもかというほど、
作品と自分を離すことができない。
はっきり言うと雑音です。耳を塞げないほどの。
そして知識を売りにするにしても、多くの場合、ただそこに置いただけで、知識をギャグに仕立て直しをしたり、お話を作ったりはしません。
このキャラはこの世界はこういう設定です=トリビアで止まってしまう、
あとはどうでもいい単調な掛け合い
なので、あえて妖怪等をだす必要はありますか?となります。
あえて地獄である理由は?と

マイコロス
2014年11月20日8:21

必然性の部分が感じられるないんですよね。

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